朝もやがまた君を さらうように包み隠した
かさぶたに触れながら 黙ったまま背中で逃がした
気後れの度に間に合わせた
慣らした嘘は手放して
重なる度に溺れて 口づけで息を止めて
なけなしの夢の中で 継ぎ足した幸せを
行方知れずの心と 高鳴る胸を鎮めて
恋と呼ぶには あまりに
救われない気がして仕方ないんだ
恋路の果てに見えた 紫の夕闇の中で
手渡すのは悲しみ 温かな涙と引き換えに
咎める言葉が床に落ちて
諦めと運命の境目
誤魔化しきれずに もう何も見えずに
ひたすら記憶に踊らされていた
閉まったら開いて 閉まったら開いて
いつか捧げた思いは 幻に変わり果てた
君が強く望むなら 罪をまた紐解こう
力任せに求めて 隙間無く愛で染めて
朝が来れば消えてしまうから
恋と呼ぶには あまりに
救われない気がして仕方ないんだ
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