遠く流れ去ったあの日 窓に伝う雨の雫
誰かの影を残した部屋の隅で
記憶から風が漏れて 鼻先を撫でて消えた
確か眠らせたはずの胸の鼓動
次々と心をよぎった
見るも鮮やかな世界の誘い
時計の針を合わせて 身支度は軽く済ませ
目覚めた夢は助手席に座らせて
春から夏への途中らしい
ひときわ眩しい日差しの中へ
有り余った悲しみを 連れ添って拾いに行くのさ
全ての夜を渡るための子守唄を
血の通った言葉だけ 熱を持った君の肩にだけ
触れていたいから
あの続きをまた始めるよ ポケットの鍵を探しながら
君がなぞってる写し絵の花
もうじき咲く頃
出来たら僕に片方くれてよ
枯れることない君の身代わりに
有り余った悲しみを 連れ添って僕らは始めた
全ての夜をくぐるための物語を
夢に沿った海岸線を 抱き合った君の温もりを
忘れぬように この歌を胸に踊らせ
ブルーバックの中へ手を伸ばして
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