砂に煙る 渋谷の駅の
女(アイツ)と出逢ったバスのロータリー
俺の車線に割り込むバスの
窓際から小馬鹿にした微笑(ほほえみ)投げた
待ち合わせはいつも駅のホーム
またひとつ山手線が出てく
遅れる女(アイツ)に イラついた目で
悪態のひとつでもツイてやろう
時の流れは冷酷だよね
男は自惚れ(エゴイスト) 女は自由人(ボヘミアン)
俺との思い出、抱いて寝てるかい?
けれども電話はかかっちゃこない
身を削りながら生きることも
忘れ去られながら老いてゆくのも
優しい素振りや卑しい癖も
世間にとっちゃナンの意味もない
逢わせて 咲かせて 夢よもう一度
渇いた心に命与えて
酔わせて イカせて ダメよもう二度と
野暮な躊躇(ためら)いも今はただ
ラケルの横道に埋めました
♪
Dylan(神)が宣(のたも)ふ、時代は変わり
答えは風に吹かれていると
心 ブルーにこんがらがって
転がる石は女の如く
人波に押され 溺れながら
子供らはどんな未来を描くの?
黒い瞳の見つめる先に
何が待ち受けているのでしょう?
あの頃 夢見た場所はどんなトコ?
愛しい誰かの腕の中でしょうか?
柔肌重ねて舐(ねぶ)る夏の夜
初心(うぶ)な恥じらいはぼんやりと
暗渠に溶解(と)け出していきました
♪
(男) 宮益坂下って
(女) 小さな御嶽(みたけ)神社
(男) ラケルで
(女) オムレツ
(男) ...行ったよね
(女) ...あったよね
(男) そのあと、ユートピア
(男)(女) 憶えてる
♪
逢わせて 咲かせて 夢よもう一度
渇いた心に命与えて
酔わせて イカせて ダメよそんなこと
野暮な躊躇(ためら)いも今はただ
深い谷底に消えました
大河の一滴になりました
黒の円熟が薫りました
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