嗚呼 風に靡(なび)くは 真理の 求び 絆されて
産土(うぶすな)の 守を 爪(つま)で 弾きて 焚き捨てる
彼岸の 鳥達は 見知らぬ島へ 降りて 消ゆ
戒めの 名など 籤(くじ)で 決まると 懈(たゆ)しかり
廻向(えこう)を 供うに 筆も 取らぬは 無道也(むどうなり)
異郷の 鬼達は 忘らる日まで 黙(もだ)し 俟(ま)つ
権実(けんじつ)まで 片落ちて
蟾魄(せんぱく)など 説けども 指を見る
諂曲(てんごく)まで 有り触れて
年伐(ねんぱつ)さえ 無みす 気味よ 憂(うれ)わしく
飛雁(ひがん)の 降りた地は 内なる神の 睡る 場所
権実(けんじつ)まで 片落ちて
蟾魄(せんぱく)など 説けども 指を見る
諂曲(てんごく)まで 有り触れて
年伐(ねんぱつ)さえ 無みす 気味を 憂(うれ)うばかり
懸絶(けんぜつ)まで 見過ごして
潜熱(せんねつ)など 孝(きょう)ずも 布施に由(よ)る
纏縛(てんばく)まで 飼い馴らし
念仏さえ 懶(ものぐさ)きを 頼るしかない故(から)
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