幻想を切りひらける
チカラ 風に吹かれたなら
草原が広がってる
服も 殻も 脱ぎ捨てたい
朝焼けに照らされてる
きみの 強い 後ろ姿
しなやかな背骨の線
指で なぞる、それが合図
まだ 太陽は半分、
切りとられている
地平と空で
分けあってる キリトリ線
きみの背中に
つかまったまま
どこまででも 駆けぬける
俗な夢 切り捨てた
闇のむこうへ
うっとりしている
スピードのなか
切り裂くような 音聴いた
それは私の笑い声
ここが私のいる場所
身体など なくてもいい
邪魔なものと 感じていた
痛いのはどこ? と聞かれ
いつも うまく
言えなかった
今 湖の水で
髪を洗ってる
まぶしいような 気持ちで
指先まで 見る
傷のエリアを
舐めとるように
切り抜いてってくれた時
泣けるほど 忘れてた
輪郭を知った
とても好きだよって
これをあげるって
差しだされた キリトリ線
あずかっておく
いつか全部、
溶けあう土になるまで
あたしって 綺麗じゃない
悲しいけど 知ってた
揺らがない なぐさめない
きみの眼を 信じた
見詰めあって
いるだけより
おなじもの 捜したい
縛られない 子供のような
キスをして 走った
きみの背中に
つかまったまま
どこまででも 駆けぬける
俗な夢 切り捨てた
闇のむこうへ
とても好きだよって
これをあげるって
差しだされた キリトリ線
あずかっておく
いつか全部、
溶けあう土になるまで
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