かぁー
鳴かぬ赤子が水を欲しがった
おお
何と珍しい事だ
回らぬ知恵が欲を欲しがった
ああ
蔑みの目で
其の境界部で始めに見出した瞬間的逆転は
余りにも不自然であった眼前に対する
是以上の思索を止めさせる理由には十分過ぎた
昂進は可逆的に
未だ居並ぶ知恵の果て
罌粟の花揺れる
此のレが祖のレを漉す様に
重ね合わせの原理が何時しか三次的な均衡を覆す
領域は既に過剰だ
其れも又同じで
逆さまの宮殿へ
口調が浮付いた隙を付いた言葉
もう妄想は網膜から離れなくなった
繭に包まれ覚めた儘眠る
朝露を借りてより照らす許の丘は
とある昼八つ
遺伝的因子と環境因子が
気紛れで紡いだ奇形の赤子
異形は成さず当意即妙で
稀に垣間見る確かな悪寒
とある微睡みの深遠に見た馴染みの路角
立ち枯れの楠には何時かの落書き
其処に背凭れる疎遠な隣人
影形
瞑想冂
浮ついたせい
依然未然の遠奥の日影
そう遠くない思い出
思惑の外へ
遠臆の被陰
相当苦無い思いで
囲いの真似をして其の中を探り知る
倦んできたら隣にでも邪魔すれば良い
土足でも構わない
赴きは出来れば早く趣を持って
一拾互日従堕宮の末を見るついで
気付いた遅過ぎた援の伝
日常に日日中に満ちて
奇想の中で起きたでしょう
一重御日中未生の末を看るついで
築いた細すぎた縁の伝手
吉常死に道中に満ちて帰巣の中に見た
意識だけ先に出た
手前の化石を持ち帰った生きた儘の無縁仏
只只歩き回る
呆けたかの様にせっせと休まず
何時から少なくとも今も
手掛かりは過去には無い
箱庭の人畜には苦い餌を撓ませた
糧にしよう群がれわんさか惟は既に賄えない
軸は其為りの質量を含む
是が無限に等しい程在るとすれば其れ迄
落ちぶれた餌でさえ満たせる意思の空腹
捨てる術を得た個体未だに知り得ず
日差し身を焦がす爛れた村
誰もが見捨てなかったのは
遺すべき汚点となる事を知る
陽蝕の孤島
地獄絵図
何か思い返す
返せさえすれば何れでも
今より過去に在ったと云う事以外に手掛かりは何も
歪みが唯其れだけなら構わないが
意志を持ったら恐ろしい
意志持たずうろうろと歩き回ったらもっと恐ろしい
歪みは未だ御伽噺だが此れが正夢なら堪らない
異変で満ちて
安っぽい訳じゃ無い
変質では無く終幕を望んだ筈が
何故此んなにも
似た様にを繰り返すか
縁も酣
等しいが故の差など無いに等しくはないか
指先の恥
及ばぬ阿呆な頭
途上積んだ動が終に夢を形で得なかった其れ
知恵を満たすだけなら其れで充分だ
お礼肥に躯
立てば畜生坐れば乞食歩く姿は不変の異常
夕立の来て蚊柱を崩しけりと
文言の所在極めて異端であり在りのまま
先端が望む停滞が生んだ百害は
八ツを足して方々に散りて相応に猛威を奮う
なあ
肺魚が水面から顔だけ出し
同じ面を被った顔無し共が一斉に顔を出す
突端の所在は下りの道中で知り得た
行けども下を向いた儘の分枝系
畢竟未だ相見えず
救えぬ世界でまた会う日迄
意図の無い思い出
色の無い呪いで
思惑の外へ
又何時かの日にでも
水面に波は立たず
繋がれた梟さえ眠りより覚めず
只象の群れは不安げに
等しく此方を見つめて居た
そして
其れは
声発てず
其れは
何かを欲しがった
そして次の夢の醒め
すぐに大口鮫の奥歯に漉された
輪廻と輪
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