(どうやって守ったらいいですか?
素は同じもので出来てるのに)
とても小さな風船一つ
僕の胸で膨らんだ
木馬の中に隠れて
いつの間にか
防ぐことすら儘ならず
少しずつ辺りを飲み込んで
突くたび大きくなった
幸せの口内炎
ズボンのポケットに収まる程度で
もう いっそ落としてしまっても
気づかないでいたいの
それくらいがいいの
淵から滴っている頃は分からないや
どうやって守ったらいいですか?
素は同じもので出来てるのに
こういった仕様のものでしょうか?
幸せは意地悪だ
♪
随分と大きくなっていた
辺りは水浸し
痛くも痒くもなくて
気にしなかった
ヘリウムで浮かんでくれたなら どれほど
もういっそ水素にしてしまおう
気づかないでいたいの
大切なものほど 小さく 軽いのがいい
夜に泣かぬように
どうやって守ったらいいですか?
素は同じもので出来てるのに
こういった仕様のものでしょうか?
それなら随分な副作用だ
♪
何にもしなくても 何をしてても 朝は来た
ただ 床の濡れた朝だった
陽が染みてゆく
空っぽになっていた
散らばった切れ端が申し訳程度に
胸に残っている
幸せが怖いのです
少し悲観的過ぎるでしょうか
大切なものが恐いのです
まだ悲しいほうがずっと...。
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