そよ風 走り出す校庭に
目を覚ました春の匂い
カーテンに 隠してきた想いが
揺れては あふれていく
"ねぇずっと 追いかけるだけじゃ
一番にはなれないよ"
誰にも 知られないような声で
「そうじゃない」って呟いていた
すれ違う人の波間から
聴こえた桜の歌
いつまでも (大きくて)
届かない (遠くの)
空を見上げてた
この色とりどりの春の中
誰でもないわたし 菜の花色のまま
ここにいるから 気づいていいのよ?
記憶の中で そっと咲いてたいの
まばたきの1秒まで
わたしだけが持つ色に乗せて
今 染めていく 眩しいくらい
心は ナノハナパレット
夕日が 同じ色に包んで
ふと静まる帰り道
ちょっとだけ かじかんだ指先で
くすぶる蕾を撫でた
ホントは振り向いてほしいだけ
この歌届けるから
今だけは (誰にも)
気づかない (知らない)
なんて言わせない
儚くって切ない春だって
誰でもないわたし 菜の花色だから
この旋律を 口ずさむほど
わたしのままで 胸張っていれるの
そっと風に揺れた花は
弱気だったわたしに手を振った
ほら 見ていてよ 決して褪せない 季節を
朝の日差しを浴びて もっともっと輝けるから
私を見つけ出してよ
落ち込んだときに 瞳のその先 光になるから
夢も希望も 塗り重ねたら
ひたむきな乙女の花は 空に手を伸ばす
今はまだ小さな蕾だって
この色とりどりの春の中
誰でもないわたし 菜の花色のまま
ここにいるから 気づいていいのよ?
記憶の中で きっと咲いてるでしょ?
まばたきの1秒まで
わたしだけが持つ色に乗せて
今 染めていく 眩しいくらい
わたしの心は 甘くていじっぱり そんな
ナノハナパレット
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