目覚めて見れば 虫の息で
命を刻む 淡く 淡く
心に何か想っても
浮かんで流れて消える
まるで走馬灯のよう
目覚めぬままに息絶えれば
命を刻む 音も巡る
心に何か想っても
巡り巡って行くのでしょう
私を通り過ぎて
現はただ甘い夢を垂れ流す残酷
焼かれ叫ぶ 目が眩む程の悲鳴
燃ゆる命 その痛みは
何を照らしたのでしょう
浮かび沈む 必然の性
正と不が織り成す「歪」
故に「生きた意味」に縋り
「生かされた意味」が誰かの
「生きる意味」と
成り行くのでしょう
常夜に舞うは冷光
黒い火ひとつ終える度に
迎えに来るのはまた黒い火
心に強く思えば巡り巡っていつかは
私を照らすでしょうか
燃えた命 その要は
何を残したのでしょう
終わりの端その鋒へ
何かを織り成す「歪」
故に愚か然れど仄か
言の音を掻き鳴らすように
胸の奥に触れられたなら
常夜に舞うは冷光
鼓動が脈を 打つ度に広がる
痛みに怯え震える私を
救ってくれた冷たい優しさ
またひとつ私を通り過ぎた
想いに手を振りましょう
今は
生きて生きて死すべき日に
大いに笑い逝きましょう
唯一無二の必然として
理が織りなす「歪」
私として私を生き
私のままに死のう
その日は刹那の果てにぽつり
嗚呼 待惚け
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