振り続く雨を眺める度
記憶に座礁する貴方の死に際
物語の主人公はそっとページを閉じたのでした
アスファルトに跳ね返る雫
世の理は残酷な程冷徹で
瞳に映る自然の美しさは
虚しいくらい綺麗だった
冷たさも温かさも
感じられなくなった皮膚を
切り刻んでしまえば
もう一度涙流すこと出来るのかな
恋焦がれた貴方を探すけど
無力で自分すら殺められない
冷えたナイフ
無機質な鋼と鮮やかな血のコントラスト
雨上がりの虹みたいに
一瞬だけの存在になってしまえたら
愛する人と死別した主人公は物語を引き裂いた
♪
喉が渇いて焼けそうだ
くだらない笑い話が読みたい
無様な主人公
もうとっくに気付いてる
僕は唯泣きたかったんだ
待たせたかな
やっと出逢えたんだね
君の顔が見たかった
唯... それだけ
僕は居ない
崩れ落ちる灰の様に...
待ち焦がれた愛は噎せ返る程
僕には勿体無いくらいでした
焼け焦げた身体の残骸も
今は愛おしく思う
泣いて, 泣いて, 泣いて は噎せて
やっと流せた涙の雨
泣いて, 泣いて, 泣いて果てた僕の死骸よ
土と為れ
♪
最期を迎えた焼死体は
表情さえ読み取れない筈なのに
優しくとても疲れた笑顔浮かべ
雨に打たれていました
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