頭の中に 病院があって
救急患者は 今日もめまぐるしく
どうでもよかった 明日誰が死のうと
頭の中の サイレンがうるさいなあ
素晴らしく明るい 夜明けの中で
青い花咲いて それを踏んづけて
どうでもよかった 明日僕が死のうと
頭の中の 僕は手術中で
さあ おかしい怪獣を
食べよう 悲しく 一人っきりで
さあ どこにも明かりはないさ
冷たい ベッド 泣いたその日
明くる朝には僕らは死んで
401号室また誰かが
死ぬためにやってきて
寂しい夜を 過ごすだろう
病院は今日も誰かのために
401号室死神は
その花もってやってきて
冷たい涙を 流すだろう
そうそう僕は一人になれず
涙をもって情けを誘う
そうそう人に共感できず
からっぽの言葉で慰める
人の心をどこだったか
置いてきたような そんな気が
何を伝えたいのかすらも
からっぽのまま言葉を吐いて
さあ いらないのうみそを
食べよう 僕は 人じゃないから
ねえ どうして君は笑うの
冷たい ベッド 思い出すよ
明くる朝には僕はいなくて
401号室君は知る
アスクレピオスの花たちが
「それでいいんだ」と笑うんだ
病院はいつも誰かのために
それでも僕や君のためじゃなく
狭い病室で僕らは
人の心を 探すんだ
生きるための心ならば
401号室の世界は
いつだってここにある
からっぽだけど ここにある
明くる朝には僕はいないよ
401号室君は言う
「いってらっしゃい 大丈夫
からっぽの心でも 私がいるよ」
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