「あの頃」と呼べるときがやって来ていたこと
気付かず忘れあぐねた 砌、きみの訪れ
闇雲 書いては消して貴方への便り
「元気にしていますか?」それだけがただ、やっと
見飽きた日々のなかで想う過去は何故
あんなに鮮やかでいて戻りたくなるのでしょう
懐かしいね そうだね
あの日重ねたページがなびき
恥ずかしいね どうして?
答えられないふたりに巡る春
♪
互いのボタン外せば
自由と不自由が掛け違い
過ちだと埋めては
手紙のような言葉ばかりで
揺れる窓に映った
あの頃のあなたと同い年
逆さまだったらどうしたかな、なんて
もう会えないくせに
忘れたくて どうして?
残り少ないページを辿り
さみしいけど そうだね
切るに切れない大人は苦笑い
♪
一番なりたくないものにひとはどうして
最短距離でなってしまえるのだろう
赤茶けた髪を厚い胸にくぐらせて
隣に寝息起きませんように
きみはどうしたい?
彼は同い年
そうかお幸せに
違う切らないで
なんかあの頃みたい、なんてね
♪
笑えるよね
あの日貴方にぶつけた総て
許さないで どうして?
どうか乗り越えてしまわないで
懐かしいね 嗚呼
あの日重ねたページがなびき
恥ずかしいね どうして?
残されたのは最後あとがき
「思い出になってしまう前に」
「なにひとつ欠けはしないように」
いついつまでも思っています
またいつか迷っても
迷っても?
♪
回る春
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