思えば後悔は、二つくらいしかないな
誕生日プレゼントが、渡せそうにないこと
あなたに見せたかった服が、無駄になってしまったこと
さよならしなきゃいけないこと
あぁ、これで三つめか
まあいっか
♪
あなたのせいで、部屋を片さなきゃならないよ
あまり時間がないのに、なんてことすんだ
でも冬が濃くなって、そんな話を切り出されたら
次こそは泣いてしまうから
春じゃダメですか
いやいや、春の陽気に中てられたら
流石のあなたも、言いにくいだろうから
夏にしよう 涙も汗と一緒に紛れるから
でも、暑いのは嫌だから秋にしようよ
なんて、言ってみただけだよ
♪
あなたと過ごした36ヶ月の中に
半生分の幸せと、一生分の後悔が
穿って、育って、白斑の花が咲く
私だけだったのかな
あなたと暮らした36ヶ月の日々は
一生分の幸せだ 二度とはない僥倖だ
それは、変わらないから
明日には捨てるから
黙って頷いて、今は話を聞いてよ
♪
不思議とその時がきたら、簡単に泣けないもので
さいあく泣き落とそうと考えた自分が恥ずかしい
胸にある悲しみの容量なんて飛び越して
涙より先に「ふざけんな」なんて
わかってる ふざけてるのは、私だ
だらしない寝顔 片っ方を探す靴下
絶対言わない「ありがとう」たまにくれる花の束
そうやって、いつだって、生きてきたはずでしょう?
歩んできたはずでしょう?
また同じ話、何回聞いても飽きないよ
水道水のような日々、炭酸のない恋の歌
味のないガムでも私はいいんだよ
捨てるくらいなら飲み込んでしまえば、なんて
♪
思えば後悔は、二つくらいしかないな
誕生日プレゼントが渡せそうにないこと
あなたに見せたかった服が、無駄になってしまったこと
あぁ、それからね
友達としても会えなくなりそうなこと
あなたの中の私は、意外と小さかったこと
言いたいことも、言われたいことも、尽きないくらいにあったこと
まとめれば一つだけなんだよ
未だ好きだったんだ
あなたが残した3年分の思い出が
一生分の幸せが、一生分の幸せが
♪
またねがあれば、なんて足掻くよ
あなたがくれたね 何回言っても足りないや
一生分の幸せだ 紛れもない幸福だ
言い慣れないけれど、またねはないけれど
最後は私の方から「ありがとう」を言うから
あなたも笑ってよ
ねえ 笑って
ねえ 笑って
ねえ
重くならないように言った
上辺だけのさよならじゃ
どれも意味を成さないんだよ
♪
それじゃあね
それじゃあね
それじゃあね
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