君のこと思い出そうとしたんだ
怒った顔も心が潤けるのは
もう整理されているから
肩に来る小さな頭がどうか
目を合わせて話す生硬さがどうか
報われますように
なしくずしに続いた関係を
崩してしまいたくなるような余計を
正解だったかどうかなんてわからないけど
疑うことじゃない それくらい わかるよ
春色のフレアスカートを穿いていた
桜が引っかかって乙なものだった
僕らは足を引っ張り合ってきたけど
手を引いていくことも出来たよな
出来たよな
♪
冗長な冗談さえ詰まるほど
余裕が無くなったのはいつからだろうね
あれ、いつからだっけ
緩やかに死んでいく情があった
なのに延命を望まなかった
なんか、わかっていたんだろうね
なぁ、「私には似合わない」なんて言うなよ
そういう色ももっと着ればいいのに。似合うよ
その一言さえ言わなかったくせにさ
何を返せる気でいたんだろう
君の、たまに雑な言葉づかい。釣られるんだよ
褒められたもんじゃないよな
残したい癖では決してないけど
消したい癖では決してないんだ
振り返る拍子に舞っていた匂いは
思えば君のものだ 忘れてないや
桜が引っかかってはたく仕草の
神経質そうなその指を
分かり合った気でいるのは
これ以上知るのを放棄したいから
理解とは都合の良い勘でしかないから
僕が君の手を引くから、君は足を引っ張っていいよ
そしたらさ そしたらさ
驚いた もう一年が経つんだ
春が来るんだ 君のいない春が在るんだ
気付くのに冬までかかったよ
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