ある日やっと降り出した雪に
青空が恋をして
空になった雲のポケットの隅から
アメを降らせたんだ
そのカエルは頭に咲いた花が
ただ嫌になったから
枯らせ方を探して旅に出よう
これで僕も普通になろう
そんなおとぎ話を書いてる
君の好きなあの絵本の続きを
聞かせたいと思うのだ
さぁ、口ずさんで
口ずさんでたら春が来て
僕ら気まずくないように
明日の方を向いて笑っているんだろう
忘れないで 忘れないでよ、ねぇ
この話は君のために書いた話だ
本当は僕は
こんな絵本を描くことが夢だったんだ
♪
その日やっと木に成った花が
ビル風と喧嘩して
落ち零れたそれを拾った君は
押し花を作ったのさ
グラスホッパー
物知りな猫のお爺さんが消えてしまった!
聞けば雲の上まで越したらしい
跳ねて届けば会えるらしい
そんな頭の物語を書き出すたび
君がノートの上踊るのさ
嘘みたいな陽気で
さぁ春を待って
春を待ってたら君がいて
僕は気付かれないように
いつまでも頬拭って笑っているんだろう
忘れたいよ 忘れたいのにねぇ
春の風も 木漏れ日みたいな背徳感も
僕の弱さ全部絵本に閉じ込めただけだったんだ
♪
楽しそうだったら笑った振りして
辛いことがあってもふざけた振りして
絵本の中の僕みたいに
生きていけたらがそれが出来たらわけないよ
さよならした君の想い出で話を書いて
祖父が死んだときでさえ泣いた振りをして
人の気持ちがわからないなんて言い訳、
僕が駄目なだけだ
口ずさんで
♪
口ずさんで
さぁ
口ずさんで 口ずさんでたら春が来て
僕は君を覚えてて
いつかみたいな顔で笑っているんだろう
忘れないよ 忘れないから、ねぇ
この話は君と僕を書いた話だ
本当はずっと待っていたんだ
出来れば君が今日を忘れないように
泣いた振りをして
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