優しい世界が僕はとても好きだ 何処にも無いけれど
勝手に脳内の理想郷と現実見比べて我に返ってばっか
占いによると今日僕は身近な人に傷付けられるらしい
そんなの言われなくても もう知っているよ
あそこへ行ったら僕は人じゃなくなる
足が竦んで思わず電柱に掴まった
このままじゃ あいつらに殺される
でも行かなくちゃ
逃げるなよって言われて その通りにしてるのに
それだけじゃ僕に価値など無くて
笑って欲しいから必死でやってるのに
ああもう時間だ 今日もまたあそこへ傷付きに行くのさ
あんな腐った場所まで
優しい世界が僕はとても好きだ そしてそれ以外が嫌いで
脳内の理想郷では とっくにもう皆幸せなはずなのに
これ以上進めなくて道端で吐いたアスファルトが濡れた
こんな思いして何がしたいんだろう
あそこへ行っても また思い知るだけ
鳴り響く電話 容赦なく心臓を刺して
耐えられなくなった 苦しいな
でも行かなくちゃ
誰もが誰かに愛されたくて生きていて
望み通りには愛されないって
分かっているんだよ 分かってる筈なのに
ああもうどうでもいい あいつら全員何処かで死ねばいい
あんな腐った場所には
誰も教えてはくれないよ 君の事だから
いつの間に言えなくなったの
「嫌だ」とか「やりたくない」とか
誰に習ったの「我慢しなさい」って
君の中で首を吊ろうとしている君を
君だけが止められるんだ
行く先の反対へ泣きながら走ってゆく
その先が例え行き止まりだろうと
僕が笑うことを奪う権利なんてさ
涙で曇った視界の上には雲一つないような空が
やけに爽やかだった
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