僕の名はエレファン ちいさな象の子
ママが大好きさ でもおねだりも大好き
ぽっかり浮かんだ バター色の月
「おいしそう あれが食べたい」と言ったね
涙でねだった 僕のほっぺに
長いお鼻で キスをくれたあと
ママは「待っていてね」とほほえんだ
ママは森へ行き お月さま探し
僕はひとりきりで ずっと待っていたけど
ママが心配で 森へ駆け込むと
ミミズクが言った 「ママは湖さ」と
寂しい夜道で一人 願った「ママに会いたい」
そして 湖に落ちたお月さまを見つけたんだ
お鼻を伸ばして 水に映る月
とろうとするママ 僕には見えたのさ
― 全部 僕のためにしてくれた...
湖のほとり ママを見つけたよ
銃にうたれて 倒れた僕のママを
いつもしてくれたみたいにお鼻で
ママにキスすると 月から声がした
「エレファンあなたは
ほんとは強くて とっても優しい
ママの宝物よ ずっと」
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