なまぬるい波を立たせては
フェンス越し君の影を
コバルトブルーの泡でひたして
すれ違ったゆらめきが
なぜか懐かしく思えて
空疎な午後の風 口ずさむ
ふやけた肌にはりついた
枯れ葉が舞うプールサイドで
聞かせてくれた歌を
今も思い出している
ほんの少しでいいから
私は甘い炭酸で
君がみせなかった表情の理由を
知ることができるのなら
弾けよう innocent
ほんの少しでいいから
私は細い灯火で
君が背をむけていったあとを
たどることができるのなら
導いて innocent
♪
募る瞬き抱く滔々と
それでもあの連星のように
きえないで光り続けていたいから
覚めない昨日抜け出して
視線の先探していたんだ
ふさいだ耳をそっと
なでる君の声と
ほんの少し目を閉じて
指先がふれあった
何も言わずにただ過ぎ去る微熱を
ほどけないよう 結んでいる
君の頬にふれた
誰もいない道の途中
映る瞳に想う
君が落としていった影の
輪郭をなぞってみる
眠る夜を抱いて
見慣れない景色 季節の間
あの日の私 俯いてた日々に
出会ってしまった
その真っ直ぐな目に
惹かれていた
影が揺れだした
♪
"捲るページ
幽かに 立ち昇るどこからか
ほつれて 止まった
波の音 佇む 君と線 繋いで"
ふやけた肌にはりついた
枯れ葉が舞うプールサイドで
重なる等身ゆらめく
ただよう泡になって
ほんの少しでいいから
私は甘い炭酸で
君がみせなかった表情の理由を
知ることができるのなら
弾けよう innocent
ほんの少しでいいから
私は細い灯火で
君が背をむけていったあとを
たどることができるのなら
導いて innocent
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