ずっと街の外れで君はひとりきりで
天動説の地球の空を描いていた
ヘンテコでありえない景色は
どんな現実よりも素直で
「こんな世界だったら良いのにね」と
寂しい顔で笑ってくれた
誰にも理解らないその絵のそばで
寂しく安らかに寄り添った時
ふたりに見えていた星たちだけが
ふたりを中心に鮮やかに回っていた
♪
些細な憂いで心を擦り減らす君は
この地球で絵を描くには優しすぎた
パレットに色が増えるたびに
膿の色も鮮やかになり
キャンバスのサイズが広がるたびに
自分の手が短く感じていた
♪
どうにもならなかった虚しさと
絵の空だけがあの時のまま
誰にも理解らない絵をひとり抱いて
気が触れるまで涙した時
ふたりに見えていた星たちだけが
ふたりを中心に鮮やかに回っていた
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