(御神隠した七かるた
めくりし子らに帰り路を)
(お手をついたら七かるた
あとは行方も沙汰もなし)
ここは生まれる前の町の小径
ここに生まれる前の尾瀬の石楠花
人の私は見えぬ 鬼か仏か
迷う靴 じっと見つめているの
鳥は哭かねど私は泣けり
狸逃げれば狐は化かし
この世に在らざる奇怪は怖し
鍵求む孤独な手を もう睨まないでおくれ
るゝ るゝ
一つ二つ かるた拾う度に
風荒ぶ まるで後ろ髪引っ張るみたいに
訪ね迷い路 終わり知らぬ朱色
泡沫の夢は霧が晴れる
(三寸先の七かるた
取ればあがりか災いか)
傷跡塞ぐ 膝の絆創膏
痕跡さらす 森の端の喬木
そら呼び声聴けば誘われるように
お手つきの罰の口 開けて待っているの
鳥居くぐれば季節は歪み
化かされる顔 戌申笑い
この世に在らざる面妖怖し
震いだす華奢な脚を どうか追わないでおくれ
るゝ るゝ
三つ四つ 思い出す噂の眠る処
番の札合わせ 答え合わせ
尋ね帰り路 二度と無い戯れ
薄氷の夢は空に融ける
さかさ松をくぐる 走れや走れやと
回らぬ時計急かす 門限の時刻
知らずの呼び声 仕舞の一句がふわりと
夜烏の眼が 怪訝に見遣る
五つ六つ 幕切れの七つ目
青鷺の火の子 共に響き消えていった
陰る罷り路 さよならの遺詠
向こう岸に残したままで (彼岸の国)
五時の鐘 私の街の (帰り迎える)
空蝉の夢は誰も知らぬ
(不思議の陰の七かるた
迷える札はどこへと消えた)
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