君と観たとある映画 札束を海に投げ飛ばすシーン
俗を抜けて 現抜けて 世界と繋がるような感覚
まともになんてならないままでいようと笑い合った
亭午 蝉の声もかき消すくらい大きな声で
一生この日が続くと思ってた
終わりが来るのはいつでも唐突だ
ねぇ tell me why, tell me why, tell me why
夕景みたい 儚く 脆く
思い出が何の足しになるんだろうか
ちっとも腹も心も満たしちゃくれない
名前も忘れて生きられたらどんなに楽だろうか
往生際の悪いエピローグ
思い出したくもないプロローグ
夏 何でもない或る日 君は
さよならも告げずにどこかへ
ふいに割れた心は床で
未だに片付けられぬまま
愛も金も何もいらない
この記憶の重りを捨てたい
言葉を吸って憂いを吐いて
胸の奥が張り裂けそうだ
♪
君が描いてくれた似顔絵
部屋に残した画材とペーパーバック
風景を描くのが好きだった
誰もいない路地裏で自販機を蹴っ飛ばす
物に当たるなんてよくないってわかってる
よくわかってるよ
でもやっぱり行き場がない
不条理を受け入れる広い心がない
感情的になるのを辞められない
もう時は戻らない 神はいない
どうしようもない 見放された一匹の柔い獣
もう全部消えてくれ いっそまとめて全部消してやる
人ではないものに変わるその前に あぁ
♪
茜色の空を仰ぐ
終わりがあるから美しいなんて
そんな綺麗事を軽々しく言わないでくれ
紙もペンももはやいらない
この詩は溝に捨ててくれ
どうか どうか どうか 其処で
強く 強く 今を生きて
♪
あぁ 全部壊してしまいたい
恵まれた暮らしも知も名誉も
あの時見た花火のように
散り散りになってしまえばいい
本当はこんな人間です
どうしようもないくずな人間です
せめて終わりは笑いたい
この不完全な人生
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