片道だけの切符でも
いいと思えたあの日々が
今ひどく遠い夢のように
午後の雨に沈んでゆく
きっと そうきっと 運命のひとだと
胸が 躍った 恋だった
いつか そういつか 身勝手なあなたの孤独も
時間のやさしさに溶けると
信じたけど
いつまでも開かない
ドアがまだあるのね
ふたりでいるとひとりきりになるの
少しずつ萎れてゆく愛を
息を止めて今はただ 眺めるだけ
♪
バーボンソーダを傾けて
あなたはまた言葉を飲む
あんなに好きだった 横顔が
他人に見える
そっと ねそっと 用意してた正論を
ひとつひとつ 並べるの
いっそ ねいっそ この恋とわたしが
傷に変わって 永遠に残るように
こんなにも
薄情なわたしがいたことも
きっとあなたは
知らないままでしょう
悲しいほど強くなってきたの
ふたりだけの砂の城を 守りたくて
♪
窓の外の雨は泣き止んで
青空だけがきれいね
いつまでも開かない
ドアの向こうにいる
あなたに会えるその日を待ってたの
だけどもう 夢の見方さえも
思い出せないほど遠くへきたの
さようなら わたしのだめなひと
今より素敵な場所へ
もっと確かな明日へ 先にゆくわ
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