色は匂へど いつか散りぬるを
さ迷う事さえ 許せなかった
♪
蝶が見た夢の中
罪か否かと尋ねる花占い
弱さ知らず腕の中
抱かれた香りに代わりはない
やまびこのように独りごちる
初めて零した吐息を聞く
宵を越した問いを解いてなお
想い焦がして何度でも恋に落ちる
言葉じゃ伝わらず
それゆえ二人は儚く
全てが咎だと知ってもまだなお
見つめ合う瞳は硝子
偶数枚目の花びらつまんで
安寧と懺悔の間で待ってる
離れられない 離せはしないと
抱く思いは 心を躍らせるばかり (ばかり)
色は匂へど いつか散りぬるを
さ迷う暇はない けれど後退り
甘えるか弱さと 甘えられぬ弱さで
悪夢が優しく私を弄ぶ
♪
何万回目の夢を見てる
剥離させるような酩酊
匂いさえ閉じ込めて
永久に思わせる有限を旅する
空と海 無常の風鈴の音に舞う 桜と雪
終わりと始まりは表と裏 塵芥
一縷に添う雫の様な絡繰など気にするな
萌えて美しい 散り際すらも慈しむ
見尽くしてきた生と死
今日も何万回目の夢を見る
見て見ぬ振りが出来るなら
どれほど救われる
香りが狂わせ繰り返す夢の中
誰よりも理解していても
健気に咲いた
花々に重ねた
思いの苦しさが刹那の美しさ
それを知るには
遅すぎたのかもしれない
静かに吐露した言の葉はまだ聞こえない
優しさに金縛り
恋い焦がれただ飲み込まれる
この全てがきっと
幻想ではありませんようにと願ってしまってる
身勝手な我儘と分かっていながらただ祈る
色は匂へど すべて散りぬるを
短き記憶に 溢れる想い
枯れ逝く命よ 儚く強く在れ
無慈悲で優しい 時のように
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