路傍の月に吠える
影一つ町を行く
満ちることも知らないで
夜はすっと深くまで
気が付けば人溜まり
この顔を眺めている
おれの何がわかるかと
獣の振りをする
一切合切放り出したいの
生きているって教えてほしいの
月に吠えるように歌えば嗚呼、鮮やかに
アイスピックで地球を砕いてこの悪意で満たしてみたいの
月に吠えるように歌えば
嗚呼、我が儘にお前の想うが儘に
♪
青白い路傍の月
何処だろう、と人は言う
誰にも見えていないのか
この醜い獣
指を差した方へ向く
顔の無いまま動く
何かがおれを見ている
波止場のあの影で
一切合切信じていないの
誰もお前に期待していないの
月に吠えるように歌えば嗚呼、鮮やかに
硬いペンを湖月に浸して波に線を描いてみたいの
月に吠えるように歌えば嗚呼、艶やかに
時間の赴くままに
♪
あぁ 皆おれをかわいそうな病人と、そう思っている!
♪
一切合切放り出したいの
ま、まだ世界を犯し足りないの
月に吠えるように歌えば、嗚呼鮮やかに
アイスピックで頭蓋を砕いて温いスープで満たしてほしいの
月に吠えるように歌えよ
嗚呼、喉笛の奥に住まう獣よ
この世界はお前の想うが儘に
♪
路傍の月に吠える
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